冬の冷えが神経症状を悪化させるメカニズムと対策
寒さが厳しくなるこの時期、神経症状でお悩みの患者さんから「症状が悪化した」というお声をよく耳にします。
神経の痺れや痛み、感覚の異常、運動機能の制限など、神経症状は日常生活に大きな影響を与えます。
この記事では、なぜ冬の冷えが神経症状を悪化させるのか、そのメカニズムと対策について説明します。
神経症状とは?
神経症状とは、神経が何らかの原因で障害を受けることで現れる症状の総称です。
主な症状として以下のようなものがあります。
痺れ
手足の先などにビリビリ、ジンジンとした感覚が現れます。
神経痛
鋭い痛みが走り、持続的に痛むこともあります。
温感異常
触ったものの温度を感じにくくなったり、逆に過敏になったりします。
感覚異常
触覚が鈍くなったり、逆に過敏になったりします。
運動機能の制限
筋肉が思うように動かせなくなったり、力が入りにくくなったりします。
これらの症状は、神経が圧迫されたり、血流が悪くなったりすることで引き起こされます。
冷えが神経症状を悪化させるメカニズム
冬の冷えが神経症状を悪化させる主な理由は、以下の2つです。
1. 血管の収縮
寒さを感じると、体は体温を保つために血管を収縮させます。血管が収縮すると、神経への血流が悪くなり、神経細胞に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。その結果、神経の機能が低下し、症状が悪化してしまうのです。
2. 筋肉の緊張
寒さで体がこわばると、筋肉が緊張して硬くなります。硬くなった筋肉は神経を圧迫し、神経症状を悪化させる原因となります。
神経症状を悪化させないための対策
冬の冷えから神経症状を悪化させないためには、以下のような対策が有効です。
体を温める
首、手首、足首などの「首」と名の付く部位を重点的に温めましょう。これらの部位には太い血管が通っているので、効率的に体を温めることができます。
適度な運動
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす効果があります。
バランスの良い食事
ビタミンB群やE、ミネラルなど、神経の健康に必要な栄養素をしっかり摂取しましょう。
ストレスを溜めない
ストレスは自律神経のバランスを乱し、神経症状を悪化させる原因となります。趣味やリラックスできる時間を作るなどして、ストレスを上手に発散しましょう。
まとめ
やはりどんな症状でも月並みなアドバイスが多いですが、悪化の原因になるようなことをできるだけ排除して、プラスになるようなことをコツコツ続けることがセルフケアでは大事です。
神経症状はどの部位で発症しているのか?あるいはどんな神経症状なのか?
様々な違いから原因を探り、的確なアプローチが求められます。また、状態が良くないと長期的に不調が続く厄介な症状の一つです。
どの神経症状も冷えは大敵!これは共通することですので、身体を冷やさないように気をつけながら、適切なアプローチをして治しましょう。